いぬころびとのざれごと

犬ころのごとく生きる男が弄り徘徊しながら発する言葉。

詩をかいてみた

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影とのダンス

 

 

ある夏の日

ひねもす遊んで 気がつくと僕は 夕日のただ中にいた

 

家の壁には 僕の影が大きく大きく映っている

僕が動くと それにあわせて影もゆらゆらと踊る

僕と影とのダンスの始まりだ

 

滲みしたたるような茜いろのスクリーンをバックに 

僕と影とのダンスは続く

遠くの方からは カラスの効果音だ

 

次第に 照明は深い青みを帯びて 緩やかに消えていく

僕と影の輪郭は曖昧となり 闇へと溶けていく

 

崩れゆく影は 僕をどこかへ連れ去ろうとでもするかのように 覆いかぶさってきた

僕は こわいような かなしい気持ちになって 舞台裏へと走り去る

 

そして 僕と影とのダンスは 終った